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Monday, February 24, 2020

「ゆっくり家族になろうよ」人間が怖かった子猫、警戒心は少しずつ薄れていき… - 神戸新聞社

人に石を投げられて追い払われていた野良猫が3匹の子猫を産んだ。保護された子猫のうち1匹を譲渡してもらった唐木さん。警戒心の強い子猫に無理をさせることなく、ゆっくり家族になろうと心に決めた。

 

石を投げて野良猫を追い払う人

2018年6月、東京都に住む唐木さんの勤務先のお客さんが空き家に住み着いていた猫を保護した。空き家には、臨月の母猫と2匹の兄弟猫がいたという。3匹の猫を保護すると、間もなく母猫が3匹の子猫を産んだ。

近所の人は、猫たちを見かけると、石を投げて追い払っていたという。ただでさえ用心深く生きている野良猫、敵意に満ちた人間はさぞかし怖かっただろう。子猫たちは、臆病だった。

ゆっくり家族になろう

唐木さんは、2014年に猫を保護して飼って以来、猫に魅了され、もう1匹飼いたいと思っていた。3匹の子猫の里親を募集していることを知り、1匹の子猫をもらうことにした。ハチワレで牛柄の子猫は、生後6か月。名前は、黄夫(きお)にした。

家に連れてきてもらったが、最初は隠れてしまった。いるのかいないのか分からないほど姿も気配も消していた。唐木さんは、急がず焦らず、時間をかけて家族になっていこうと心に決めた。

和らいだ警戒心

人間との距離はともかく、先住猫の白猫、碧夫(ぺきお)くんとの相性が心配だった。年齢差は5歳差、兄と弟というより父子のようだった。しかし、碧夫くんが人にも猫にもフレンドリーだったので、時間はかかったが、次第に打ち解けることができた。

碧夫くんが、唐木さんのお子さんとまるで本当の兄弟姉妹のように暮らしているので、その姿を見て育った黄夫くんの警戒心も少しずつ薄れてきた。

「最近では人の上を堂々と歩いたり、なでるまで人の前に転がってゆく手をふさいだりするんです。ずいぶんずうずうしさも出てきました」

若い黄夫くんが碧夫くんを追いかけまわすのが日常の風景。

「人のようにのんびりした碧夫にはいい運動になっていると思います。黄夫は猫らしい猫なので、はじめて猫を飼ったような気分になんです」

じつは、唐木さんと長女は、猫を飼う前から喘息を持っていた。アレルギーのある人は猫アレルギーになりやすいのだが、昨年、猫アレルギーの検査をしたら、長女が猫アレルギーだと分かった。

「もちろん、猫を手離せるわけがありません。薬を飲んでなんとかやり過ごしているのですが、幸い薬がとてもよく合って、症状は緩和されています」

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