見た目に異常がなくても、皮膚のかゆみや指のひび割れによる痛みでラウンドに集中できないというゴルファーも多いのではないでしょうか。
皮膚は外界から身体を守る防護壁です。気温とともに湿度が下がり暖房器具を使用する時期は、気づかぬうちに身体から水分が奪われがちです。今回は鍼灸や漢方、薬膳の分野である東洋医学の観点から「肌の乾燥」について解説します。特に女性ゴルファーは必見です。
乾燥肌の原因・解説
東洋医学の考え方である「気・血・水(き・けつ・すい)」から身体の不調を探っていきます。乾燥肌は体内の「気・血・水」のバランスの崩れによって症状が現れ、特に「水」または「血」が不足している状態が原因であると考えられています。
血は全身に酸素や栄養を運ぶ役割があり、血の循環が滞ると皮膚に栄養が行き渡らなくなります。それによって、皮脂や汗の分泌機能が低下し、皮膚の乾燥をもたらします。また、空気が乾燥しやすい冬場に症状が現れやすく、悪化する傾向にあります。
おすすめの食材
東洋医学において、水や血、またはその両方が不足した状態を改善するために、「血を補う/血流をよくする/血の滞りを除く/肌を潤す」作用のある、“酸っぱい”または“甘い”食材を選ぶことが大切です。肌の血行不足や水分不足を改善し、なめらかな肌を目指しましょう。
これらの作用を持つ食材は以下となります。
アスパラガス、おくら、エリンギ、白キクラゲ、にんじん、トマト、ほうれん草、冬瓜、れんこん、山芋、鮎、アワビ、いか、牡蠣、はまぐり、ぶり、帆立、かに、くらげ、豚肉、鴨肉、卵黄、あんず、いちじく、柿、キウイフルーツ、すもも、びわ、ぶどう、みかん、りんご、レモン、梅、サトウキビ、ヨーグルト、ココナッツウォーター、豆乳、甘酒、紅茶、緑茶、黒米、うるち米、黒豆、黒胡麻、つばめの巣
対して、アルコールや辛いもの、脂質を多く含むチーズや生クリーム、菓子類は控えましょう。また、夜更かしをすると皮膚の修復が進まず、のぼせや痒み(かゆみ)が出やすくなりますので注意してください。
睡眠中もご注意を…
肌の改善を促す食材を摂ったとはいえ、夜間も油断は禁物です。肌の潤いはプレー中に限らず、就寝時にも失われがち。鼻や喉など呼吸器粘膜の渇きを防ぐためには、就寝時にもマスクを着用するとよいでしょう。マスクの内側に濡らしたガーゼを入れ込むとより効果的なので、ぜひ試してみてください。
秋から冬、春先までは空気が乾燥しやすいので、クリームや保湿剤で肌を保護するだけでなく、食材選びで身体の内側から潤いを補給してみてはいかがでしょうか。
(協力/ケアくる)
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