
同じ言葉を続けた
キャンプが終わり、練習試合、さらに3月2日からはオープン戦がスタートしています。何度か書いているように、私は今年、2009年の引退以来となりますが、臨時コーチとしてドラゴンズに戻り、2月20日まで打撃を中心に指導をしてきました。したがって、このコラムもドラゴンズキャンプの話ばかりになってしまい、他球団ファンの方は物足りなかったかもしれません。期間中は、ほかの球団を見る余裕がありませんでした。ご了承ください。 12球団厳選 NEXTブレーカーズ【セ・リーグ編】
兼任コーチの時代もありましたが、当時は指導に徹したわけではなく、私自身、すごく勉強になり、充実した日々を過ごすことができました。今年は新型コロナの影響でキャンプも無観客で行われ、ファンの声援が聞こえない寂しさもありましたが、その分、より集中できたようにも思います。 スポーツ新聞などで『立浪塾』と大袈裟に報道していただいたようですが、やっている私は、毎日、ただ必死でした。試行錯誤しながら自分の持っている引き出しを全部開けてやっていただけです。引き出しと言っても、あれこれいろいろな言い方をしたわけではありません。バッティングのベースとなるところは不変で、シンプルなものです。むしろ、まったく同じことを、これでもかと毎日、繰り返し言ってきました。選手も理解はしてくれたと思いますが、10年以上、体に染みついた悪い癖もあり、それを矯正し、正しい技術を自分のものにするには、まだまだ時間がかかると思います。結果を欲しがり過ぎず
根尾昂選手が対外試合で好調なようです。入団3年目ですが、今年は遊撃一本で勝負したいと言っていると聞いています。京田陽太選手がいますので、外野などに回る可能性もありますが、今年は何としても一軍で結果を出してほしい一人です。 前回も書きましたが、彼はトップのときバットが背中に入ってバットの出が遅くなるクセがあり、タイミングの取り方にも問題がありました。現時点で完全に解決したわけではありませんが、いい方向には向かっているように思います。 ただ、これから練習試合がオープン戦になり、公式戦となっていく中で、アピールしなければいけない立場の選手でもあります。強い打球を打ちたい、遠くに飛ばしたい、と思い始めてくるはずです。それ自体が悪いわけではありませんが、結果を欲しがるあまり、ここまで積み上げたものが崩れ、また悪い癖が出ないようにしなければいけません。 良くなるための方法はしっかり伝えたつもりです。それを忘れず、根気よくやってほしいと思っています。彼だけではありませんが、今回の私の指導が少しでも役に立ち、若い選手たちがシーズンで結果を出してくれたらうれしいですし、そうなってほしいと強く思っています。 キャンプ中、解説者としては開店休業状態でしたが(笑)、これからじっくり取材し、次回は他チームで注目した若い選手について書いてみたいと思います。 PROFILE 立浪和義/たつなみ・かずよし●1969年8月19日生まれ。大阪府出身。PL学園高からドラフト1位で88年中日入団。1年目からショートのレギュラーをつかみ新人王、ゴールデン・グラブに。その後、95年から97年とセカンド、03年にはサードでゴールデン・グラブに輝き、96年にセカンド、04年にサードでベストナインを手にしている。09年限りで引退。通算2586試合2480安打、135盗塁、打率.285。487二塁打は日本球界最多記録でもある。
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