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Saturday, October 2, 2021

宣言解除、初の週末、笑顔少しずつ - 読売新聞

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 新型コロナウイルス対策の緊急事態宣言が全面解除されて初めての週末を迎えた2日、各地の観光地は多くの人出がみられた。宣言期間中、外出自粛の影響に苦しんできた観光関係者は、書き入れ時となる秋の観光シーズンを前に、感染対策に気を配りつつ、反転攻勢に期待をかける。

紅葉を前に

 紅葉の名所として知られる京都市の嵐山では2日午前、渡月橋で記念撮影をするカップルや、土産物を求める修学旅行の小学生らでにぎわった。

 友人と2人で着物姿で散策していた大津市の会社員(26)は「宣言が明け、久しぶりに出かけようという気持ちになった。たくさん写真を撮って楽しみたい」と話した。

 約100店舗でつくる「嵐山商店街」によると、1~2週間ほど前から若い世代の観光客が徐々に増加。宣言解除に合わせて営業を再開した飲食店も多い。

 紅葉シーズンの本格化に向け、バスやマイカーの利用も増える見通しだ。宣言期間中は閉鎖されていた市嵐山観光駐車場は1日から営業を再開。すでに10月中に62台、11月中に50台の観光バスの予約を受け付けた。多くが修学旅行関係という。

 日常が戻りつつある現状に、商店主の期待は膨らむ。コロナ禍前に比べて売り上げが9割減となった土産物店の経営者(44)は「最もにぎわう紅葉の時期を前に、修学旅行生を迎えられるのはありがたい」と歓迎する。

周遊パス発売

 京都府亀岡市から嵐山まで約16キロの渓流を船で遊覧する「保津川下り」も、予約客らでほぼいっぱいの状況。兵庫県西宮市から夫婦で訪れた会社員(62)は「リモートワークばかりで外に出る機会がほとんどなかった。美しい景色でリフレッシュできる」と笑顔を見せた。

 亀岡市では、外国人客の急増で2019年の観光客が約347万人を記録したが、20年は約179万人に激減。保津川下りの売り上げもコロナ禍前の3分の1になった。

 保津川下りを運営する保津川遊船企業組合によると、船頭約110人はコロナ禍前、ほぼ毎日船を漕ぐ機会があったが、今では1週間に1回程度。他にアルバイトをしてしのいでいる船頭もいるという。

 同組合や、川沿いを走る「嵯峨野トロッコ列車」を運営する嵯峨野観光鉄道は観光振興を目的とした団体を設立。今月1日から船やトロッコ列車に半額以下で乗れる周遊パスの販売を始めるなど、新たな誘客策を打ち出した。同組合の代表理事(55)は「これまで苦しんだ分、行楽シーズンの今からが勝負だ。皆が観光を楽しめるムードになってほしい」と期待を込める。

USJ入場緩和段階的に

 テーマパーク「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)」(大阪市此花区)にも、早朝から親子連れらが詰めかけた。名古屋市から家族4人で訪れた会社員男性(45)は「昨春から家族旅行を我慢していた。今日は存分に楽しみたい」と声を弾ませた。

 USJでは宣言解除を受け、今年6月以降から1日5000人としてきた入場者数の上限を段階的に引き上げ、1万人とする方針だ。

 USJではコロナ禍前、1日3万~5万人が訪れていたという。広報担当者は「以前と比べればまだ来場者は少ないが、パーク内でのマスク着用などの対策を徹底し、感染リスクがないことを確かめながら、少しずつ来場者を増やしていきたい」と話す。

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