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肌温度を測定する表面体温測定機（サーモグラフィー）カメラ。３６度以上の部分がモニターに赤く表示される＝座間市で |
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座間市相模が丘１のゆうちょ銀行座間店で９日、表面体温測定機（サーモグラフィー）カメラを活用し、ニセ電話詐欺被害を食い止めようという試験が始まった。だまされて興奮状態にある高齢者らを肌温度で見分け、警察に通報する全国でも珍しい取り組みだ。 （土屋晴康）
「息子が会社の大事な小切手をなくした」「料金を払わないと裁判になる」
詐欺グループはこうした言葉で、被害者の不安感や恐怖感をあおり、金をだまし取る。緊張状態にある人は、心拍数が上がり、体温が上昇する傾向にあるといい、座間署がサーモグラフィーカメラに目を付け、店が協力する。機材は測量機器販売会社「ＴＦＦフルーク」（東京都港区）が無償で貸し出す。
カメラは窓口に設置し、客から三六度以上の肌温度を感じると、職員側にあるモニターに赤く表示される。多額の引き出しをするなど詐欺が疑われる際は職員の判断で警察に連絡する。
金融機関は高齢者に声を掛けるなど、詐欺被害防止に取り組んでいる。しかし、詐欺グループの話を信じてしまい、職員の声に聞く耳を持たなかったり、激高したりする人もいる。詐欺グループが職員に怪しまれないよう「『リフォーム代』や『葬儀代』と言え」と細かく指示する例もあり、被害はなくならない。
カメラの活用を発案した座間署生活安全課の橋尾毅洋（たけひろ）係長（５５）は「被害にあった人の多くが、冷静に考えることができなくなっていた。緊張の程度をなんとか可視化できないかと考えた」と話す。
また、だます側も緊張状態にあるとして、現金自動預払機（ＡＴＭ）コーナーにもカメラを設置した。だまし取ったキャッシュカードで現金を引き出す「出し子」役の犯人の早期発見、摘発にも役立つことを期待している。
橋尾係長は「何度も高齢者が悲惨な被害に遭うのを見てきた。被害が一件でも減ってほしい」と期待。二月末までの試験結果を踏まえた上で、他の金融機関でも導入を進めていきたいという。
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January 10, 2020 at 05:12AM
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ニセ電話詐欺 肌温度で発見 ゆうちょ銀行座間店で試験:神奈川(TOKYO Web) - 東京新聞
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