「フィデリティ・ロープライス・ストック・ファンド」を設定から約32年にわたって運用してきたジョエル・ティリングハスト氏は、潜在的な収益力と比較して割安な銘柄を買い求めてきた。2020年は、苦境にあった米ビデオゲーム販売大手 ゲームストップがその要件を満たした。
同社の株価が今年初めに突然上昇し始めた時、ティリングハスト氏は長年のバリュー株投資で培った経験に従い、利益確保を目的にファンドのゲームストップ持ち分を全て売却した。しかし、オンライン掲示板「レディット」に触発された「ミーム銘柄」上昇の持続力を目の当たりにし、今は少し後悔している。
ブルームバーグラジオとのインタビューで同氏は「時々、売却時の価格と現行の市場価格の差額を保有していた株式数に掛け合わせてみるのだが、当然ながら自分を責めてしまう」と述べた。一方で「バリュー株投資家として慰めになるのは、自分が適正価格と考えていた水準を幾らか上回る価格で売却し、それこそ私が目指していたことではないかと感じることだ」と続けた。
当局への提出資料によると、運用資産335億ドル(約3兆7200億円)の同ファンドは昨年10月末時点でゲームストップ株約200万株を保有していた。株価は当時10ドル強だったが、ファンドが既にポジションを解消していた1月末までには一時483ドルに達した。23日の終値は219.34ドル。
ティリングハスト氏はいくらで売ったかについて言及しなかったが、同氏が運用する別のファンドは1月末までにゲームストップ株を1株当たり約49.08ドルで売却している。
同氏は今週、モーニングスターの傑出したポートフォリオマネジャーに選ばれた。同社のストラテジスト、ロビー・グリーンゴールド氏は発表文で、ティリングハスト氏を「流行を追わない」人物と評した。
原題:
A Longtime Fidelity Manager Sold GameStop, and Has Some Regrets(抜粋)
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