「ぼくは手術を受けたいです」
ドラフト1位ルーキーだった2018年、11勝(5敗)を挙げて新人王になった。 しかし、翌2019年は左ヒジの故障と向き合い続けるシーズンになる。痛みは「よくなったり、悪くなったり」。やがて心の中に、ある思いが膨らんだ。 「このまま何年もズルズルいくような状況をつくるよりは……。次に痛くなったら、手術を受けよう」 2020年のキャンプが始まって早々に「次」はやってきた。もう決断はできていた。トレーナーに対し、「ぼくは手術を受けたいです」と明確に伝えた。 2月20日、左ヒジの内側側副靱帯再建術、いわゆるトミー・ジョン手術を受けた。手術の直後、まったく曲げ伸ばしできない自分の腕を見つめながら、東は思う。 「ほんとに治るのかな。曲がるようになるのかな……」 少なくとも1年はかかるとされるリハビリのプログラム。「やるからには前よりもいい状態に。パワーアップして帰ってこないといけない」と歩みだした。 だが、その過酷さは想像を超えていた。 走る。トレーニングをする。治療を受ける。ボールを投げられるようになるまでのメニューは地味で、繰り返される日々はあまりに単調だった。 「モチベーションが上がってこないこともあった」と、東は正直に明かす。そんなとき、折れそうな心を支え、前を向かせてくれたのは、田中健二朗の姿だった。 田中も2019年8月にトミー・ジョン手術を受け、復帰を目指していた。自分がこれから歩もうとしている道を、すでに歩んだ先輩が間近にいる。その背中が頼もしくないはずがなかった。 東は言う。 「健二朗さんが半年先に手術を受けて、そのリハビリの過程を見ることができました。ぼくはそのあとを追えばいいんだって思えたことは支えになりましたね。リハビリがどういうふうに進んで、どの時期にどれくらい投げられるのか。自分の状態と照らし合わせながら進むことができたのはよかった」
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