2022.01.26 | SPORTS | 松原 孝臣
SPORTS2022年2月4日から20日まで開催される北京2022冬季オリンピック。活躍が期待されるアスリートを、五輪競技を中心に取材活動を続けるライターの松原孝臣さんが紹介します。開催前の予習にご一読ください。
文=松原孝臣
2021年12月31日、スピードスケート北京五輪代表選考会での小平奈緒 写真=森田直樹/アフロスポーツ
30歳にさしかかってからの「世界一」
日本スピードスケート界を牽引してきた第一人者である。小平奈緒は、そう呼ぶにふさわしい実績を積み重ねてきた。
オリンピックは2010年のバンクーバーを皮切りに、北京で4大会連続出場となる。バンクーバーの団体パシュートで銀メダルを獲得し、前回の平昌大会で500mで日本女子初の金メダルを獲得、1000mでも銀メダルを手にしている。
2018年2月18日、平昌五輪 ピードスケート女子500m、 小平が金メダル、李相花(韓国)が銀メダルを獲得 写真=Pro Shots/アフロ
500mと1000mの総合成績で争われる世界スプリント選手権では2017、2019年に金メダル、世界距離別世界選手権の500mにおいては2017、2020年に金メダル・・・日本を超えて、世界の第一人者であり続ける。
輝かしい成績以上に小平を際立たせるのは、その足取りにある。
団体パシュートで銀メダルを得たバンクーバーだったが、個人種目で見れば1000m、1500mともに5位であった。続くソチは500m5位、1000mは13位。これらが示すように、第一線にいたものの、世界をリードする位置にいたわけではなかった。初めて世界一になったと言えるのは、2017年の世界スプリント選手権だが、このとき、小平は30歳にさしかかっていた。つまりはキャリアを長年積み重ねてから花を開かせ、そしてそこからパフォーマンスを上げていったことにこそ、小平の特筆すべき点がある。
転機は、ソチにあった。
オランダで開花した才能
バンクーバー後、飛躍を期して男子とそん色のない重量のバーベルを用いるなど徹底して筋力アップに取り組んだのをはじめ、誰もが認めるほど真摯に努力を続けた。
迎えたソチ大会の500mでは平地で行われる会場での自己ベストのタイムもマークした。それでも表彰台に届かなかった。
からの記事と詳細 ( 小平奈緒「人より少しスローな競技人生」4度目の五輪への挑戦 北京五輪特集(1)スピードスケート代表・小平奈緒 - JBpress )
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