本紙専属評論家の江本孟紀氏(75)が少し早めの日本シリーズ予想。「ヤクルトの4勝3敗」と即決したかと思いきや、かなり厳しい…。ひょっとすると雲行きは怪しい? とにかく聞いてみましょう。(構成・内井義隆)
--ヤクルト対オリックス。日本シリーズは昨年と同じ顔合わせで22日に神宮で開幕します
「まずは両チームとも立派だよ。2年連続最下位を払拭して、リーグ連覇。クライマックスシリーズ(CS)も勝ち抜いてきたからね。さて、そこで予想だ」
--もういきますか
「ヤクルトの4勝3敗。かなり厳しいとは思うけど、ノムさんも果たせなかった連続日本一をぜひ達成してもらいたい、との思いを込めて」
--野村克也監督時代、西武との伝説のシリーズは1992年が3勝4敗、93年が4勝3敗。その後の日本一は95、97年と〝飛び石〟でした
「厳しい…とする理由は、今年ナンバーワン投手の山本由伸の存在だ。初戦を打ち勝つことが条件になる」
--やはりそこですか
「山本は15勝5敗、防御率1・68。何が素晴らしいかというと、193回を投げて被本塁打は6、奪三振は205。これは尋常ではない」
--確かに
「12球団最多のシーズン174本塁打を放ち、CSでも効果的な一発を連ねたヤクルト打線が、山本からも打てるのかどうか。56本塁打で三冠王の村上に期待がかかるけど、山本には、やすやすとは打たせない技術があるのは明らか。崩すのは容易ではない」
--はい
「となると、オリックスは山本で2勝。あとの2勝は宮城、山岡らの先発で計算できる。こりゃ、予想が逆になりそうなシリーズだな」
--あらら。オリックスが日本一ですか
「正直に言うと予想は難しい。だから初戦がカギになるわけよ」
--わかりました
「くれぐれもヤクルトは、山本対策を練り上げること。『投』のオリックス、『打』のヤクルト。どちらもラッキーボーイ候補はうじゃうじゃいるので、面白い戦いになりそうだ。シリーズ直前に改めて、サンスポ評論家陣で最終予想といきましょう」
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