【フェニックス(米アリゾナ州)13日(日本時間14日)=四竈衛】前回覇者の米国がようやく目覚めた。前日の1次ラウンド第2戦で惨敗したが、この日は初回から打線が爆発した。

主将マイク・トラウト外野手(31)の今大会第1号となる3ランなどで一挙9点を先制。その後も加点し、7回コールドで大勝。通算成績を2勝1敗とし、準々決勝進出へ前進した。

前夜の惨敗劇は、やはり「Wake up call」だった。過去2戦ともスロースターターだった米国の豪華打線が、初回から強烈なパンチを繰り出した。4番アレナドの適時二塁打で先制すると、犠飛、適時打と、たたみかけるように得点を重ねた。とどめはトラウトが左中間へ3ランをたたき込み、この回だけで9得点。前夜のフラストレーションを吹き飛ばすかのように快打を連ねた。

豪快弾を放ったトラウトは正面を見据え、真剣な表情で言った。「確かに昨夜の敗戦はタフだった」。続けて「自信を持っていたし、あれで少し目が覚めた。まず最初に圧倒することを考えた」。負けられない重圧の中、序盤からアクセル全開で臨む姿勢だったことを明かした。

投げては、先発リンと元巨人マイコラスのリレーで7回1失点。救援陣を温存し、万全の状態で15日(同16日)のコロンビア戦に臨む。トラウトは「明日は休養して、また同じエネルギーで勝つだけだよ」と、サラリと抱負を口にした。一度つまずいたとはいえ、目を覚ました米国がV候補の大本命であることに変わりはない。

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