その助演男優賞の受賞対象作、映画『エゴイスト』では「原作には少ししか出てこない龍太という役を、自分なりに理解し、作り上げることができた」と演技の手応えを明かしつつ、「今も俳優デビューしてから2、3年という感覚で、しっかり準備をしないとカメラ、またはお客さんの前に立てない自分がいます。もともと心配性で、家を出た後も『ガスを消したかな？』と家に戻るタイプなので」と、照れくさそうに告白する。
今後もさらなる飛躍が期待される彼に、私生活でいつか達成したいことを尋ねると、こんな答えが返ってきた。「留学を終えて日本に帰国する前に、友達と車で3週間かけてアメリカ全土を回ろうとしたことがあります。でも結局、3つの州しか回れず……。アメリカの広さを完全にナメてたので、いつかリベンジしたいです」
24年の大きな仕事としては、NHK大河ドラマ「べらぼう」の撮影が控えている。「ひとつの役と2年以上という長期間で向き合うことで、自分がどう成長するかが楽しみ」だという。アメリカでのロードトリップの実現はまだ先になりそうだ。
Profile
宮沢 氷魚／俳優、モデル
1994年、アメリカ生まれ。2017年に俳優デビュー。2021年に『騙し絵の牙』で第45回日本アカデミー賞新人俳優賞を獲得。23年は映画『エゴイスト』、舞台『パラサイト』など幅広い役柄に挑戦。25年放送予定のNHK大河ドラマ「べらぼう～蔦重栄華乃夢噺～」への出演も決定している。
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Photos: Genki Nishikawa Styling: Masashi Sho Hair & Makeup: Taro Yoshida at W Text: Hiroaki Saito Editors: Yaka Matsumoto, Rieko Shibazaki
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