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Saturday, May 16, 2020

自粛と経済のバランス模索 少しずつ日常の生活へ - ラララ西海岸 from LA - 釣り・趣味・旅コラム - 日刊スポーツ

カリフォルニア州では2カ月近くに及んだ不要不急の外出を禁止する自宅待機命令を段階的に緩和し、経済を再開させる第一歩として8日から再開された花屋や衣料品店など一部小売店に続いて15日からは新たに屋外ショッピングモールやアウトレット、ゴルフ場や公共のテニスコート、庭園などの再開が認められました。しかし、依然として屋内のショッピングモールや感染リスクの高いとされるスポーツジムやヘアサロン、映画館等は現段階で再開は認められず、営業が認められた小売店も客が店内で買い物することは禁じられ、事前に注文した商品を店頭で受け取るカーブサイドピックアップのみ買い物が可能です。また、13日からは1カ月半ぶりにビーチも開放され、サンタアニタパーク競馬場では無観客で中断していたレースが再開され、NBAレーカーズのトレーニング施設も16日から使用が認められて選手たちが練習を再開するなど、この1週間で人々が少しずつ日常生活に戻ろうとする流れを肌で感じるようになりました。

ビーチは再開されましたが、マスク着用とソーシャルディスタンスは義務。砂浜に座ってくつろぐことは禁止です
ビーチは再開されましたが、マスク着用とソーシャルディスタンスは義務。砂浜に座ってくつろぐことは禁止です
ビーチは開放されてもソーシャルディスタンスを保つために海岸沿いの遊歩道は閉鎖されたまま
ビーチは開放されてもソーシャルディスタンスを保つために海岸沿いの遊歩道は閉鎖されたまま

一方で、州内でもっとも感染者数の多いここロサンゼルス(LA)では未だに感染者は増加傾向にあり、15日もLA郡では前日から37人増となる962人の新たな感染者が出ており、死者も47人増えて1755人となり、まだまだ気が抜けない状況が続いています。そのため、当初15日までとしていたLAの自宅待機命令は期限を設けずに延期されることが決まりました。LA郡の公衆衛生局のバーバラ・フェラー博士は、さらなる感染拡大を防ぐために3カ月ほど延期して最低でも7月末までステイホームを続ける可能性を示唆しましたが、発言の反響の大きさからその後はトーンダウン。ガルセッティ市長も「人々をずっと家に閉じ込めておくことはできない」と語り、できる限り外出を控えてステイホームを続けながら経済活動を段階的に緩和する方針を示しています。米国全体が経済再開に向けて大きく舵を切る中でのフェラー博士の発言は、早期の経済再開は更なる感染拡大を招くとの科学的根拠が基になっています。米政府の新型コロナ対策チームの一員で米国立アレルギー感染症研究所所長のアンソニー・ファウチ博士も早期の経済活動再開に警告を鳴らしており、「新規患者数が直近の14日間で減少し続けていること」を条件にあげていますが、現在カリフォルニア州も含めて多くの州がこの条件を満たす前に経済活動を再開させています。

経済再開が始まったことで2カ月ぶりに車の渋滞も見られるように
経済再開が始まったことで2カ月ぶりに車の渋滞も見られるように
道路には民間の検査団体の広告看板も。有料で抗体検査も受けられます
道路には民間の検査団体の広告看板も。有料で抗体検査も受けられます

米疾病対策センター(CDC)は、このまま経済再開が進めば6月1日までに全米で現在の8万8000人からさらに死亡者が増えて10万人を突破すると警告。経済VS人命という重い選択を迫られる中、カリフォルニア州は5人に1人が職を失う世界恐慌以降最悪の失業率で、LAもおよそ半数の市民が失業中といわれる中でこれ以上経済を止めることに耐えられないというのも本音です。感染者数は増えているものの、自宅待機命令によって爆発的な感染拡大を防いで医療崩壊を招くことなく乗り切っていることも経済再開を後押ししていますが、同時に検査体制の拡充も大きな要因となっています。LAでは現在、例え無症状であっても希望すれば誰でも無料で検査を受けることができるようになり、市長は全市民に検査を受けるよう呼びかけています。これによって感染者を隔離することができ、接触者をトレースすることによって安心して経済再開ができるというのがLAの政策です。それでも、今秋に再び感染が拡大する可能性があり、第2波の到来に備えて慎重な行動が呼びかけられる中、やはりステイホームを完全解除するには数カ月を要することは避けられないと見られています。

医療従事者や救急隊員らを激励するメッセージは街中に多く見られます
医療従事者や救急隊員らを激励するメッセージは街中に多く見られます

カリフォルニア州内でも地域によって感染者数にバラつきがあるため、感染者が少ない北部の地域ではすでに飲食店での店内飲食を再開するなど一歩踏み込んだ政策を進める場所もあります。しかし、自粛を解除してもウイルスそのものが消えてなくなるわけではないので、気の緩みが再び感染拡大を招くことを危惧する声も多く、2カ月近くのロックダウンから解放されて一気に元の生活に戻って自由を謳歌しようとする人たちも出てくることから今後は自粛と経済のバランスが最大の課題となりそうです。カリフォルニア州のニューサム知事は「いつではなく、どのように経済を再開するかだ」と度々会見で語っていますが、ワクチンや治療薬が確立するまでは新型コロナウイルスと共存するための新たな経済活動を模索することが求められそうです。(米ロサンゼルスから千歳香奈子。ニッカンスポーツ・コム「ラララ西海岸」、写真も)

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May 17, 2020 at 09:04AM
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