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Saturday, November 28, 2020

「乾燥」と「マスク」で起こる肌トラブルに負けない3つの方法 - livedoor

 新型コロナウイルス感染拡大の第3波を受けて、マスクを着けることで起きる「肌のトラブル」に悩む人が増えています。

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 コロナ禍の初期の春先にも、「マスクによる肌荒れ」が話題になりました。しかし、昨今増えている肌荒れは、この時とは少しばかり事情が違っているようです。

 対策はあるのでしょうか。

マスクで起こる肌トラブルは3つある

 マスクを着けていることで起きる肌の症状は、大きく3つ。マスクの刺激によるかぶれ、蒸れることでのニキビの悪化や雑菌の繁殖、そしてそれらに伴って発生する皮膚炎だ。


「マスクによる肌荒れ」は冬に向かって問題になっている ©️iStock.com

 これらはいずれも春先に起きた症状と変わらないのだが、原因が微妙に異なるという。東京都品川区にある羽尾皮フ科クリニック院長の羽尾貴子医師が解説する。

「春先から夏にかけては、マスクによって蒸れることが原因の肌荒れが多かったのですが、秋以降は“乾燥”がベースにあってのトラブルが増えています」

 それが本当にマスクのせいなのかと言えば、これは間違いないようで、昨年までは何の症状もなかった人が、コロナ禍でマスクを着けるようになったことで、症状が出るようになっている。中にはマスクの当たるところの肌だけが、マスクの形に沿って荒れる人も少なくないとか――。

 かぶれは、最初は皮膚に赤みが出て、そのあとで細かな「ブツブツ」ができていく。雑菌の繁殖による皮膚炎は、マスクが触れている部分を中心に真っ赤になっていく。鼻や口の周囲が特に荒れやすく、ひどい場合は「かさぶた」のような状態になることもあるという。

「ニキビの悪化は痛みが出ることがあるし、かぶれの場合は痒くなる。ただ、見た目は明らかに肌が荒れているのに、痛くも痒くもならない人もいる。症状は様々です」(羽尾医師、以下同)

 こうなると医療の介入、つまり“治療”が必要になってくる。塗り薬などを使って様子を見ることになるが、雑菌の繁殖がひどい時には抗生剤の内服が必要になることもある。マスクという発症因子を着け続けながらの治療は、どうしたって長引いてしまう。

男性が陥りがちな肌トラブルのきっかけ

 じつはマスクの肌荒れは男性にも少なくない。

「男性の場合は、ひげを剃った痕が痛くなることが多い。朝ひげを剃って、そのあと長時間にわたってマスクを着けることで、ひげ剃り痕に雑菌が繁殖して炎症を起こしてしまうのです。しかも、傷んでいる皮膚に翌朝またカミソリを当てることを繰り返すので、肌荒れも痛みも日増しに大きくなっていく」

 羽尾医師のクリニックでは、コロナ禍との因果関係は不明ながらも、ここに来て「ひげの脱毛治療」を希望する男性患者が増えているという。

肌荒れしやすいのはどんな人?

 当然のことながら、マスクを着けている時間が長い人ほど肌荒れのリスクも高まる。中にはマスクをしたまま寝てしまった人が、朝になったら口の周りにひどい皮膚炎を起こしていたケースもあるという。マスクをした生活に慣れるのも善し悪しだ。

 同じ「長時間着用」の人でも、肌が荒れやすい人とそうでもない人がいるという。キーワードは「会話」だ。

「会話をする時間の長い人ほど症状が強く出る、という傾向は確かに見られます。同じように長時間にわたってマスクをしている人でも、喋る機会の少ない人よりは、会話時間の長い人のほうが肌の受けるダメージは大きい。これは“呼気”による雑菌の繁殖が原因と思われます」

 口の中には様々な常在菌がいて、これが呼吸と一緒に吐き出される。雑菌としても、口からは出たもののマスクによって行き場がないので、仕方なく口や鼻の周囲の肌に棲み付く。しかしそこはマスクによって適度な湿度が保たれていて、意外に住環境は優れていた。そこで雑菌たちは盛大に繁殖活動を展開する――という仕組みのようだ。

 国立長寿医療研究センター口腔疾患研究部の松下健二部長が解説する。

「マスクをすると口で呼吸することが多くなるので、口を閉じた状態のときに較べれば口の中は乾燥に傾きます。その結果、口腔細菌の繁殖を招いて粘膜から舞い上がりやすくなるのです。口腔内にはレンサ球菌や黄色ブドウ球菌が常在菌として存在しており、これらの菌が口腔周囲の皮膚に付着、定着すると皮膚炎を誘発する危険性がある。特に、黄色ブドウ球菌はアトピー性皮膚炎を悪化させることが知られており、そのような疾患を持つ人は要注意です」

 松下部長によると、歯周病菌などの口腔細菌は「嫌気性」といって酸素の中では生息できない。そのため皮膚に付着してもすぐに死滅してしまうのだが、その菌体成分(菌の構成成分)のLP(リポ多糖)は皮膚に残存して皮膚炎を誘発、悪化させることが分かっている。

“蒸れている”という状態は、肌のバリア機能を低下させる。それだけでも刺激に対して弱くなっているところにマスクの刺激も加わるので、雑菌の温床になりやすいのだ。

 前出の羽尾医師によると、会話の多い人のマスクの中は、呼気がこもるので“おむつの中”と同じような状況になっているという。ウイルスに感染するのは嫌だが、おむつと同じ環境で呼吸を続けるのも、あまり好ましいことではない。

 春から夏にかけてのマスク着用は「汗による蒸れ」が原因で肌荒れを招いたが、いまの時期のマスクによる肌荒れは「雑菌を含んだ呼気による蒸れ」が原因、という違いがあったのだ。

肌トラブルに負けない3つの方法

 対策としては、肌の弱い人はマスクを長時間着けないことに尽きるのだが、この状況ではなかなかそうもいかない。こまめに取り換えることも大切だが、春先に深刻なマスク不足を経験しているだけに、以前のようにポイポイと使い捨てにするのも勇気がいる。

「昨日と同じマスクをそのまま使うことだけは避けたいですね。洗えるマスクなら半日ごとに交換して、使い終わったマスクは洗濯すること。ただ、洗剤や柔軟剤が残っていると、それが原因でかぶれを起こしてしまうので、よくすすいで、よく乾かしてから使ってください。使い捨ての不織布マスクの場合は、マスクの中にガーゼやハンカチなどのインナーマスクを入れるなどして、これをこまめに交換するだけでも肌へのダメージは軽減できます。特に会話をする機会の多い人は試してほしい」(前出の羽尾医師)

 もう一つ、冬ならではの対策としては、「十分な保湿」がある。こまめにスキンクリームを塗るなど、肌の保湿をきちんとしておけば、肌のバリア機能が保たれる。結果として、マスクの擦れや雑菌によるダメージも軽減される。

 ひげ剃り痕が痛む男性は、剃ったあとだけでなく、日中も夜間もこまめな保湿を心がけたい。

「マスクをしていれば保湿はOK」と考えるのは誤り。呼気による保湿は、雑菌による保湿――ということを忘れないでほしい。

 そう考えると、マスクをしているときも口は閉じて、“鼻呼吸”を心がけるべきだろう。

 しかも、保湿はスキンケアだけの問題ではない。室内にいるときは部屋の湿度も十分に保っておくことが重要なのだ。

 皮膚は空気の湿度の影響を過敏に受けるので、今年に限らず秋になると、乾燥性の皮脂欠乏性湿疹という症状が出る人が増える。これと同じことが今年、マスクに覆われている部分にもあてはまるのだ。

「乾燥した部屋でいきなりマスクを取ると、それまでマスクで覆われていた肌は、湿地帯から砂漠に放り出された状態に陥ります。そうなると、皮膚の保湿成分が急速に失われて、水分が一気に蒸発してしまうのです。空気が乾燥したところで唇をずっと舐めていると、かえって乾きやすくなるのと同じ原理です」(羽尾医師)

家に帰ったら…

 外から帰ったら、まず手洗い。そのあとは部屋の湿度を確かめてからマスクをはずし、肌に充分な潤いを与えるスキンケアを怠らないようにしましょう。

 乾きすぎてもダメだし、たとえ潤っていたとしても雑菌まみれの呼気による湿気ではNG……。

 コロナ禍の影響で、マスクの下のお肌は悲鳴を上げているのです。

 労わってあげましょう。

(長田 昭二)

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