吹き出物が増えたりキメが粗くなったように感じたり、ストレス状態が続くとお肌の調子が崩れるのは、誰にでも経験があるはず。 【写真】しつこい「大人ニキビ」の対策に効果的な食べ物11選 「ストレスが肌に現れるのはよくあること。ストレスが一過性のものではなく日常化してしまうと、さらに状態は悪化します」と話すのは、皮膚科医のデニス・グロス医師。 そこで本記事では、ストレスが原因で起こる肌の問題とその対処法を<マリ・クレール>からお届けします。
ストレスが肌に与える影響
チェスター大学の心療皮膚医師であるフランシスコ・タウスク教授によれば、ストレスに直面すると、血圧や心拍数が上昇するなど、人間の体は“戦闘態勢”になるのだとか。 「体はストレスから主要な内臓器官を守ろうとします。体にとって肌は優先順位の上位ではないために、“一時停止状態”に置かれてしまう。ホルモン放出のコントロールもできなくなるため、肌に影響が出てくるのです」 また、皮膚科および精神科を専門とするエイミー・ウェクスラー医師も、ストレスが長期化することの危険性を警告。 「ストレスに対する“闘争・逃走反応”は、ほんの数秒~数分で決まってしまいます。そのスイッチ機能がオフにならないと、体にさまざまな問題が起こってしまうのです」
症状:吹き出物(ニキビ)
ストレスによって起こる肌の問題がさまざまにある中でも、吹き出物はもっとも一般的な症例のひとつ。ストレスは吹き出物の原因となる「皮膚の炎症」と「皮脂」を増加させてしまい、さらに皮脂そのものを変化させて毛穴が詰まりやすくなるんだそう。 吹き出物が増えることで、さらなる精神面への影響も。研究によると、鬱になるリスクも高めてしまうとのこと。ウェクスラー医師は「吹き出物ができたためにさらにストレスを感じ、この状況がさらに吹き出物を悪化させるという悪循環が生まれるのです」と解説しています。 吹き出物が治った後も、肌に問題が残る場合が。「肌の色味にもよりますが、吹き出物はしばしば色素沈着を引き起こします」と皮膚科医のローズマリー ・イングルトン医師は指摘。 【対策:忍耐力をもって治療】 吹き出物ができたら、すぐに市販の「吹き出物(ニキビ)治療薬」を塗りたくなるけれど、ちょっと待って! イングルトン医師によれば、ストレスを感じている時期は肌も敏感なので、まずは過酸化ベンゾイルという成分で患部を乾燥させ、その後、サリチル酸で完治させるのがベター。これは色素沈着を防ぐカギでもあるのだとか。 「炎症がおさまった後、ダークスポット(黒っぽい跡)が残るはずです。この状態になったタイミングで、炎症の再発を防ぐフルーツ酸やナイアシンアミドが含有されたセラムや美容液を使用することをお勧めします」 「トーンアップ効果などで知られるハイドロキノンを使用した色素沈着の治療とは異なり、効果は穏やかです。皮膚を明るくするのではなく、時間をかけてダークスポットを消す働きがあります」 また保湿を欠かさないことも大切な治療のひとつ。 肌が乾燥すると、体はより多くの皮脂を生み出し、肌を守ろうとするのだとか。その際、吹き出物治療に効果的とされる「ノンコメドジェニック化粧品」を選ぶことも忘れずに。
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