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Thursday, June 24, 2021

<豪雨3年>再開館 にぎわい少しずつ - 読売新聞

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 2018年7月の西日本豪雨で浸水し、閉鎖されていた倉敷市真備町の複合文化施設「マービーふれあいセンター」が24日、復旧工事を終えて再開館し、記念の式典が行われた。地元和太鼓チームなど3組が記念演奏を披露し、式典に花を添えた。(岡信雄、上万俊弥)

 同施設は、1996年11月開館の鉄筋コンクリート2階建て(延べ床面積約5841平方メートル)。町ゆかりの 吉備真備きびのまきび が乗ったとされる遣唐使船を模した外観でホールやギャラリーを備え、住民がイベントなどで活用していた。

 豪雨では高さ約3・5メートルまで浸水し、駐車場は災害ごみの仮置き場となった。市は約16億円をかけ修繕し、被災した主要な公共施設では最後の再開となったが、機能はほぼ回復。この日は新型コロナウイルス対策で出席者を約50人に絞り、真新しくなったホールで式典を行った。

 出席した伊東香織市長が「皆様の新たなふれあいの場になることを祈念します」とあいさつ。自宅が被災して楽譜を失った真備町在住のピアニスト・橋本里香さんが「雨だれ」などショパン2曲を、鎮魂と再生の思いを込めグランドピアノで奏でた。

 今月26日には記念イベントで囲碁のタイトル戦「碁聖戦」の対局があり、一般利用は28日から再開。7月には歌手の南こうせつさんやオレンジレンジのライブが予定されている。

 24日の式典では、地元名産の竹を材料に使った楽器を演奏する「真備町竹のオーケストラ」も出演した。

 町の住民でつくるオーケストラは、木琴の木の部分が竹の「 竹琴ちっきん 」や、竹筒を使ったインドネシアの民族楽器「アンクルン」などで、被災前までマービーふれあいセンターで練習し、地域のイベントに出演していた。

 だが、豪雨でセンターに保管していた楽器が水没し、泥だらけに。団員の加藤朝代さん(61)の自宅が全壊したのを始め、約15人のメンバー全員が被災した。

 加藤さんは「もう活動は終わりだろう」と半ば諦めていたが、ボランティアと協力して楽器の泥を洗い流して乾かすと、一部の楽器が少しずつ音色を取り戻し、豪雨翌年には活動を再開することができた。

 「ふるさと」などを披露した式典後、加藤さんは、「再開したマービーで演奏できてうれしいが、まだ再建できていない被災者もおり、手放しでは喜べない。それでも、一歩ずつ前に進みたい」と語った。

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