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Thursday, October 28, 2021

少しナナメな、秋の高校野球の見方 - スポーツ報知

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 私の在籍する東北地方で26日まで行われていた、秋季高校野球東北大会は花巻東の初優勝で幕を閉じた。準優勝の聖光学院とともに、この2校は来春のセンバツ高校野球(甲子園)の出場がほぼ確実視されている。全国舞台での活躍を期待したい。

 高校スポーツで考えると、夏の総体であったり、冬場に行われる全国大会の予選であったりと、3年生にとって引退するタイミングはいくつかあると思う。野球の場合は、夏の地方大会や甲子園が終わったときだ。そのため秋の大会は、新チームにとって初の公式戦。試合慣れしていない選手たちの、初々しい動きが至る所で見られる。何でもないゴロをトンネルしたり、挟殺プレーで何度も何度も走者と追いかけっこしたり、なかなかストライクが入らなかったり…。試合を見てる先生たちと、「秋だねえ…」なんて言葉を交わしたこともある。

 コロナ禍で機会が少なかったかもしれないが、観戦に行った人たちにはそんな彼らの必死な姿を、ぜひ目に焼きつけておいてもらいたい。そして、来春にまた見に行ってもらいたい。

 ずいぶん体が大きくなったな。

 守備がうまくなったんじゃないか。

 そつなくプレーできるようになっているな。

 ストライクも取れるし、球も速くなったんじゃないか。

 そんな高校球児の成長を、見て感じ取れるはずだ。

 秋のチーム及び彼らは、まだ歩き始めたばかり。冬場の厳しい練習を乗り越え、心も体も大きく成長した姿は、秋とは比べものにならないはずだ。プロ野球のスカウトから、「高校生は1週間見ないだけで変わっているときがある」と聞いたことがある。来春までの約半年間、彼らが変わらないはずがない。

 そう考えると、秋の高校野球を見た方々は来春以降、「〇〇は秋はまだ体が細かったけど、ひと冬越えて大きくなったよね」とか、「※※は秋よりも球が速くなって、いいピッチャーになったよね」とか、少し通っぽいことも周りに言えるのかも? インターネットで多くの情報を知った“つもり”でいるのではなく、できるのならば自分の目で見て、高校球児の成長を感じてほしい。今年の秋は見られなかった人たちは、少し先の話になるけれど、ぜひ来春からでも球場に足を運んで、彼らの成長を見ていってほしい。(東北支局・有吉 広紀)

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