こども食堂と金沢学院大生協力 ひとり親 癒やす
忙しいひとり親に癒やしのひとときを過ごしてもらおうと、金沢市のおおくわこども食堂と金沢学院大芸術学部の学生らが12日、親子で分かれて楽しむアートのワークショップを開いた。母親らが手芸に親しみ、子育てから少し離れて自分だけの時間を満喫した。 (高橋雪花)サクサクサク。同市の金沢学生のまち市民交流館で、ひとり親の女性らがテーブルを囲み、丸めた羊毛に針を刺すかすかな音が響いた。作ったのは、羊毛フェルトの鏡餅。学生に教わって餅やミカンをかたどったり、雑談に花を咲かせたりした。その間、子どもたちは別棟で、学生とクリスマスリース作りに挑戦した。
おおくわこども食堂は、ただでさえ時間に追われがちなひとり親にとって、子どもを遊ばせるのに情報を集めたり道具をそろえたりと手間がかかる点に課題を感じていた。そこで、ビジュアルデザインなどを学ぶ広根礼子准教授のゼミ生が、教育機関などでつくる「大学コンソーシアム石川」の支援事業の一環として解決に乗り出した。
両者は十月、白山市でヒツジとのふれあいや羊毛フェルトのマスコットを作る親子向けイベントを開催。今回は、親のリフレッシュを念頭に三、四年生十三人が企画し、手芸の試作品や広報物の制作などに尽力した。
この日は二回に分けて開き、初回は九人が参加した。長女と訪れた女性会社員(42)は「子どもを見ていてもらえるので、安心して静かな場所で大人の時間を過ごせた。お母さん同士で『こんな時間も大事だよね』と話した」と満足げ。「子どもにも作り方を教えて、並べて飾りたい」と話した。
最後には弁当も配布した。こども食堂代表の土井裕平さん(28)は「学生の頑張りで、保護者の方がゆっくりできる柔らかい雰囲気を感じた」。企画の代表を務めた同大三年の篠田香織さん(21)は「緊張したけど、予想以上に会話が弾んで、こういった場の必要性を改めて感じた」と語った。
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