Julia Lazebnaya Getty Images
生涯に500回程度月経があると言われている現代。生理期間を快適に過ごすためにも、自分に合ったサニタリーアイテムの選択が欠かせません。
ナプキンやタンポン、月経カップ、吸水ショーツ…などさまざまなアイテムが出てきているなかで、最近増えてきているのが「オーガニック素材」を使用した生理用品。
今回は、オーガニックコットンを使用した生理用品のメリットや、生理用品が原因となるトラブルを産婦人科医の富坂美織先生に取材。自分に合ったサニタリーアイテムを見つけるためのコツとは?
解説:富岡美織先生(産婦人科医)
生理用品が原因で起きやすいトラブル
とくに多いのが、かゆみやムレ、赤みといったトラブル。生理用品の素材は、化学繊維で石油由来だったり、天然素材で植物由来だったり…と製品によって、また各部位によって、いろいろな素材が使われています。全くトラブルが無いときもあれば、肌の状態や体調によって、使用されている素材が刺激となってしまうこともあります。
婦人科外来で相談の多いムレに対しては、こまめに生理用品を交換して、生理用品や、下着、ズボンなどの服装をできるだけ締め付けないものにするのが◎。
また、生理中はビデなどで洗いすぎてしまうことが肌への負担となってしまうこともあるので、中までゴシゴシ洗おうとせず、外側の経血をやさしくふき取るようにしましょう。
化学繊維製の生理用品のデリケートゾーンへの影響
化学繊維製のものも体への悪い影響がないように安全にできていますが、人によっては、デリケートゾーンにかゆみが出たり、赤くなったりすることがあります。
そういった場合には、コットン製を選ぶなど自身の体質に合わせて工夫をするとよいでしょう。
生理用品でオーガニックコットンを選ぶことでのメリット
最近は化学繊維を使用し、薄くて漏れにくい形態で機能性重視の生理用品も多いです。オーガニックコットンのものはこういった機能面で不利になってしまうことがある一方で、下記のようなメリットも。
- 通気性がいい
- 肌摩擦が少ないので肌がかぶれにくい
またオーガニックコットンの素材は若干厚みがあるので、冷え予防になると感じたり、冷えが緩和されることで、生理痛が軽くなったと感じたりする方もいるかもしれません。
布ナプキンを使用することでのメリット
下着と同様の感覚で装着でき、通気性もよいので、肌への刺激も軽減されます。購入時は使い捨てタイプよりも高くても、長く使えることを考えると、経済的であるとも言えます。
あとは毎回洗うときに、経血の状態に自然に目を向けるようになるというのも、自分の健康状態を把握する観点からよいかもしれません。
自分に合った生理用品を見つけるために
まずは自分のライフスタイルを振り返って、サニタリーアイテムに求める優先事項を考えてみることが大事だと思います。
たとえば会社の制服がタイトなシルエットだから薄い生理用品でないと困る人や、制服が白だから経血の漏れを防ぐためにフィット感が重要な人、在宅勤務で座りっぱなしだから天然素材の新たなサニタリーアイテムを使ってみようと考える人…などさまざまな背景があるはず。
肌が敏感な人はできるだけ、刺激の弱い天然素材を選んでみましょう。いまは個々人のニーズに合わせたサニタリーアイテムのラインナップも充実しているので、自分に合ったものを見つけてください。
産婦人科医 富坂美織先生
富坂美織先生
産婦人科医、医学博士。不妊治療を専門とし、テレビや雑誌など、幅広いメディアで活躍中。「はるねクリニック銀座」勤務の他、順天堂大学医学部産婦人科教室非常勤講師も務める。著書に『2人で知っておきたい 妊娠・出産・不妊のリアル』(ダイヤモンド社)など。
からの記事と詳細 ( 肌への影響は?生理用品を「オーガニック素材」に変えるメリット - COSMOPOLITAN(コスモポリタン) )
https://ift.tt/N5jHhgP
No comments:
Post a Comment