蒲島知事が読売新聞の年末インタビューに応じた。九州豪雨の仮設住宅の入居者について、任期中を目標としていた再建のめどが立ったとし、来年3月の知事選への不出馬を表明したことで、「肩の荷が少し下りた」と語った。
――4期目の経過は。
「熊本地震、新型コロナウイルス、豪雨のトリプルパンチとの闘いだった。球磨川流域では創造的復興が着実に進んでいる。仮設住宅の方々は、ピーク時の約8割の世帯が住まいの再建を果たし、残る世帯もめどを立てることができた」
――成果はどうだった。
「TSMC(台湾積体電路製造)という、100年に1度のビッグチャンスが訪れた。進出効果は、半導体関連企業40社の立地や雇用創出、交流人口の拡大など様々な分野に及ぶ。熊本県のポテンシャル(潜在能力)を最大限に生かした地方創生が実現しつつある」
――熊本と台湾の友好、交流への取り組みを。
「台北との直行便も就航し、経済や観光、教育、自治体間の交流も盛んになった。高雄との便も復活させ、双方向の交流拡大を目指す」
――残された課題は。
「TSMC進出に伴うインフラ整備や環境保全対策は重要だ。豪雨災害では、人口減少対策や、五木村、相良村の振興、JR肥薩線の再生などを成し遂げなければならない」
――JR九州は再生に慎重だ。
「復旧後の利活用策や費用負担など、地元市町村と懸命にコンセンサス(合意)をとってきた。任期までにJRと同じ方向性が共有できるよう全力で取り組む。株主の納得性も必要だろう。我々の取り組みを理解してほしいという気持ちだ」
――退任を表明した。
「肩の荷が少し下りた。政治学者として選挙の分析をやってきたが、自分で選挙をするよりも分析するほうがいいなと」
――くまモンは在任中に誕生した。次の知事に望むことは。
「ほぼ全ての県民が愛している。関連商品の売り上げは累計で1兆3000億円。くまモンを愛し、活動の場を広げてほしい」
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