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Thursday, September 30, 2021

「新たな日常へ、少しずつ前へ」緊急事態宣言明け 酒店や飲食店から注文戻る - 読売新聞

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 わずかではあるが、光が見えてきた。新型コロナウイルスの感染対策として発令されていた緊急事態宣言などの全面解除を控えた30日、苦しい経営が続く酒の販売店や休館を続けていた公共施設では、10月1日から始まる「新たな日常」へ向け、準備を進めた。期待と不安が入り交じる中で、「手探りでも、少しずつ前へ」と模索する動きを追う。

 30日、福岡市の酒店「住吉酒販」の常務、紫垣誠吾さん(44)は博多区の本店で、飲食店に届ける日本酒のケースを次々と車に運び込む配達スタッフの様子を見守っていた。

 注文が最も増える年末を前に宣言が解除され、飲食店での酒の提供も解禁されたのは朗報だ。ただ、注文は多いときの5割ほどにとどまる。これから感染状況がどうなるのかも見通せない。「時短要請は続いており、手探りの状態は続く」

 豊富な品ぞろえで知られる住吉酒販は、福岡市内を中心に約400店と取引がある。これまで全体の6割を占めてきた飲食店向けの売り上げは宣言期間中、ほぼゼロに。助成金を活用するほか、出勤する人数を減らしたり、勤務時間を調整したりし、約40人の従業員の雇用をなんとか維持した。

 コロナ禍の長期化を見据え、個人向けの販売にも力を入れる。オンラインショップで販売する商品の紹介を充実させ、来店できない福岡県外のファンへのサービスを強化。昨年から福岡市内を対象に個人向けの配達も始めた。

 10月29日には福岡市西区の商業施設に4店舗目を開店予定だ。「こんな時だからこそ我々も変わっていかないといけない。新しいことに、どんどんチャレンジしていきたい」と、紫垣さんは力を込めた。

 一方、福岡市中央区の市科学館では30日、スタッフが館内の消毒や機器類の動作確認を行っていた。感染拡大を受け、企画展を除いて8月9日から臨時休館しており、10月1日は約2か月ぶりの再開となる。

 来館者には「第5波」で感染が広がった子どもの利用も多く、マスク着用や消毒を呼びかけるため、スタッフが館内を巡回する予定だ。約40ある体験型の展示のうち、一部は休止を続け、混雑した場合、入場制限を行う。広報担当者は「対策を万全にとりながら、来館者に楽しんでもらえるように取り組む」と話した。

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