武井風花
夏の甲子園へとつながる第104回全国高校野球選手権宮城大会が5日、開幕した。楽天生命パーク宮城(仙台市宮城野区)であった開会式では3年ぶりに一般の来場が認められるなど、従来通りの開催に近づく。初戦は8日の予定だ。
雲間に青空がのぞく午前10時、開会を知らせる花火が打ち上げられた。前回覇者の東北学院を先頭に、70校64チームの選手たちが一塁側から次々と入場。校名の入ったプラカードと校旗を掲げ、「イチ、イチ、イチニー」のかけ声に合わせて行進した。
前回はコロナ対策として主将らだけがグラウンドに残って式を行ったが、今回は選手たちがそのまま参加するこれまで通りのやり方に。外野に全チームがそろった後、グラウンド中央に向かって一斉に前進すると、観客から大きな拍手が送られた。
県高野連の丹野高雄会長はあいさつで、「見る人に勇気を与えられるよう、全力でさわやかなプレーをしてほしい」と激励した。
試合は8日から。石巻市民、仙台市民、鹿島台中央、平成の森しおかぜの4球場で、決勝は27日の予定だ。(武井風花)
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「徐々に以前の日常に戻りつつありますが、目に見えない支えも忘れず、プレーで恩返ししたい」。宮城広瀬の佐々木凱主将(3年)が選手宣誓に込めたのは、収束が見えないコロナ禍の中でも野球が出来る喜びだった。
高校に入学した2年前はコロナ下で、夏の甲子園へとつながる宮城大会は中止となった。それでも先輩たちはひたむきに練習に励み、急きょ無観客で独自大会が開かれた。
感染対策を取りながらではあるものの、今大会は3年ぶりに観客上限なしとなり、「64チームがこの楽天生命パークに会することができたのは、医療従事者をはじめとした多くの方の支えのおかげ」と感謝を口にした。「全力で正々堂々と戦い抜く」と力強く宣言すると、会場から大きな拍手が送られた。
宣誓の文面は、チーム唯一の同級生、小野寺洸人(ひろと)君(3年)や顧問と相談して考えたという。「思いは伝えられたと思う」と振り返った。初戦は8日、石巻西が相手だ。「2人で大会を盛り上げたい」と意気込んだ。
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