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Friday, June 4, 2021

ぶれないLiSA「やっと少し、楽しみながら歌えるように…」 - 読売新聞

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 シングル「ほむら」のヒットに、日本レコード大賞受賞――。2020年の音楽界を席巻した歌手、LiSAは勢いそのままに、デビュー10周年を迎えた。全曲新曲のミニアルバム「LADYBUG」(ソニー)をリリースし、「これからも進み続ける」と決意を語る。(池内亜希)

 昨年12月30日。レコード大賞受賞者として名前が呼ばれると、LiSAの目からは大粒の涙がぽろりぽろりと流れた。時折声を詰まらせながら、かみしめるように「炎」を歌い上げる姿は、歌に懸けてきた熱い思いを改めて聴き手に示した。「この作品を届けるために頑張ってくれた色々な人の顔が走馬灯のように浮かんできた。私を支えてくれて、一緒に喜んでくれる人たちがいることが、すごくうれしくて」

 テレビアニメの劇中バンドで、ボーカル役の歌い手を務めて話題を呼び、2011年春に、ミニアルバムでソロデビューを果たした。そこから、アニメの主題歌を次々と担当。「何が何でもがむしゃらに全力で。ぶつかり転んで泣いてもやっていくような」と当時の心境を振り返る。19年には、アニメ「鬼滅のやいば」のオープニング曲「紅蓮華ぐれんげ」を発表。エネルギッシュで情感あふれる歌声は国内外で広く支持された。「やっと少し、客観的になって、楽しみながら歌えるようになってきたかな」

 今作の制作陣のリストをまじまじと見て、「10年ですごい人たちの所に来てしまった」という。「Another Great Day!!」は、B’zの松本孝弘が作曲。「本当に書いてくださるのか、疑う思いが98%くらいあった」と照れたようにほほえむ。冒頭からロック全開、LiSAの可憐かれんな歌声が際立つ。「ハードロックの神様のような方から素晴らしい楽曲をいただけた。聴いていると難しいけどサビは歌いやすいんです」

 ゆずの北川悠仁が提供したキュートなラブソング「ノンノン」は、とにかくキラキラとすがすがしく声を響かせる。バンド、女王蜂のボーカル、アヴちゃんによる「GL」では、曲調がどんどん変化する癖のある楽曲に負けぬ、毒気をはらんだ歌声を聴かせる。「Letters to ME」は、自身で作詞作曲。10年前の自分に宛てた曲だ。「とにかく不安で、何かに負けてしまうような気がして、前をにらんで立っていた自分に、『未来は悪くないよ、大丈夫』と伝えたくて」

 デビューした時からぶれないのは、「誰かの何かになりたい」との思い。自身の音楽を、楽しみ、喜び、励みにしてくれる誰かがいるから歌い続けてこられたという。「応援してくれるみんなが、私に夢の先を見せてくれた。今もその続き。さあここからみんなとどこへ行こうか、楽しみです」

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