将棋の第71期王将戦七番勝負を4連勝で制し、王将獲得と最年少五冠を達成した藤井聡太竜王(19)が12日夜、東京都立川市内のホテルで記者会見に臨んだ。主な一問一答は以下の通り。
――史上4人目の五冠。最年少で大棋士と肩を並べた気持ちを。
藤井 過去に五冠を取られた方は、時代を築いた偉大な棋士ばかり。とても光栄に思います。また、自分はまだまだそういった立場に見合った実力が足りないかなとも思うので、今後更に実力をつけていく必要があるかなと思います。
――次の年度から複数タイトルの防衛戦があり、タイトルの積み上げを期待する声もある。
藤井 来月も順位戦が昇級のかかった対局になるので、しっかり悔いのないように戦えれば。また、翌年度から防衛戦も始まることになるので、それに向けてしっかり実力を高めていければと思います。
――普段から記録は意識しないとおっしゃっている。タイトルを重ねて思いも変わってくると思うが、どんどんタイトルを取ることの意義をどう考えているか。
藤井 これまでもタイトル戦のいろいろな対局を経験させてもらう中で、成長できた部分がとても多かったと思うので、タイトルを取ること以上に、そういった舞台での対局というのを生かして成長につなげていくことが大事なのかなと思っています。
――今シリーズを通して成長した部分や、今後克服すべき課題は。
藤井 今回の王将戦は渡辺名人との2日制の対局という意味では初めてだった。長い持ち時間で初めて対局してみて、特に中盤のバランスの取り方というあたりで、気づかない手を指されることが多かったので、その辺りが特に勉強になったかなと思います。
――三冠時に、八冠は一つの理想の形と話したが。現在の思いは。
藤井 翌年度からまた防衛戦が始まることになりますし、具体的に目指すということではないのかなと思います。そういった経験を通して実力を高めていくことで、そういった所に少しでも近づければいいのかなと思います。
――普段の対局でも高勝率だが、タイトル戦の方が勝率が高い。普段の対局との違いは。
藤井 自分としてはタイトル戦の対局と普段の対局で、特に気持ちの違いなどはないんですけど。タイトル戦ですと、各地を転戦して対局させていただくということが多いので、そういった所が自分にとってはいいモチベーションになっている部分はあるのかもしれません。
――タイトル戦の中でも、2日制で16勝1敗と際だった成績が出ている。持ち時間が長い2日制についてはどう考えていて、自分の強みが出せると考えている部分はあるか。
藤井 結構、中盤で時間をたくさん使うことが多いので、2日制だったり、そういった長い持ち時間だと、自分としては戦いやすいところはあるのかなとは思います。
――これまで以上に他の棋士が対策を強化すると思うが、望むところか。
藤井 何というか、自分としては何かやり方を変えるとか、そういったことはないので。これまでやってきたことを積み上げていければと思っています。
――今回4連勝、ストレート勝ちできた要因をどのように分析しているか。
藤井 今回の番勝負を振り返って、結構、中盤苦しい対局が多かったので、4連勝という結果は幸運だったのかなと思います。そういった苦しい局面でも粘り強く指して、終盤の競り合いに持ち込むことができたのが、今回は良い結果につながったのかなと思います。
からの記事と詳細 ( 「長い持ち時間だと戦いやすい」、八冠に「少しでも近づければ」…最年少五冠・藤井竜王一問一答 - 読売新聞 )
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